夏の祈りは
近頃気温が下がり、肌寒い季節がやってきました。
僕はすでにヒートテックを着用しデスク下のストーブをオンにしていますが、
みなさまいかがお過ごしでしょうか。
今回ご紹介する本は、夏が終わったこの季節にぴったりのこちら↓
『夏の祈りは』須賀しのぶ(著)
あらすじ
『文武両道の県立北園高校にとって、甲子園への道は遠かった。格下の相手に負けた主将香山が立ち尽くした昭和最後の夏。その十年後は、エース葛巻と豪腕宝迫を擁して戦った。女子マネの仕事ぶりが光った年もあった。そして今年、期待されていないハズレ世代がグラウンドに立つ。果たして長年の悲願は叶うのか。先輩から後輩へ託されてきた夢と、それぞれの夏を鮮やかに切り取る青春小説の傑作。』
表紙からキラキラ眩しい、青春小説です。
野球部の悲願を次代に託しバトンをつなぎ、くすぶっていた火種が徐々に燃えあがり、
読み手もともに部員の一員になっていく。
前半~後半までの流れを、最後の最後に一気に爆発させる展開で、
野球を詳しく知らない人でもめちゃくちゃ泣けます!!
以前ご紹介した『漁港の肉子ちゃん』と同じくらい泣けますが、涙の種類が違いますね。
あちらは温かい涙が頬を伝わり、こちらは熱い涙が止まらないような感じ。
脚光を浴びる表舞台の裏側が丁寧に描かれ、著者さんの野球愛が伝わってきます。
野球を知らない人でも楽しめる一作だと思うので、ぜひご覧になってください(^^